2歳の娘が大流血で麻布署通報! 養育費月150万円!? 「加護亜依」離婚劇のジェットコースター

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 作家・坂口安吾は『悪妻論』に「夫婦は苦しめ合ひ、苦しみ合ふのが当然だ」と書いた。それは華やかな芸能界に生きる者とて例外ではない。タレントの加護亜依は今、実業家の夫との離婚協議にあって、互いに「苦しめ合」うような激しい応酬を続けている。

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 去る5月12日の午前8時半、港区六本木の高級マンションの前には赤色灯をつけたパトカーが横付けされていた。麻布警察署から駆け付けた数人の警察官が向かったのは16階にある100平方メートル以上の部屋。かつて国民的な人気を誇ったアイドルグループ『モーニング娘。』の元メンバー・加護亜依(27)が住んでいる自宅である。

 実は、麻布署に電話を掛けたのは同じ部屋に住んでいた加護の夫(47)だったという。

 その顛末を麻布署の関係者が説明する。

「加護さんの旦那さんは“妻がヒステリーを起こして大変なので来て欲しい”と通報してきました。実際に署員が到着すると、加護さんは逆上した様子で旦那さんを激しく罵っていました。一方、旦那さんは、2歳の娘さんと寝室に鍵を掛けて閉じこもっていたそうです。父親に抱きかかえられていた娘さんは真っ赤に目を腫らして、大声で泣き叫んでいました」

 加護の夫が麻布署員に説明したところによると、事の次第は次のようだった。

「その日の朝、旦那さんが娘さんに朝食を食べさせていると、後から顔を見せた奥さんとの間で、娘の親権に関する言い争いが始まってしまったそうです。口論は次第にエスカレートして、腹を立てた加護さんが娘さんを旦那さんの側から強引に奪おうとしたところ、手を滑らせて、床に子供を落としてしまった。娘さんは顔を強打して、鼻から大量の出血をしたことで、加護さんがパニックとなり、手が付けられなくなった。それで通報したというわけです」(同)

 たかが夫婦喧嘩と子供の怪我で警察沙汰の大事になったわけだが、この話には続きと深い訳がある。麻布署の関係者が続ける。

「旦那さんが警察を呼んだことを知ると、加護さんは次第に落ち着きを取り戻し、娘さんの鼻血を拭き始めたそうです。とはいえ、ヒステリックに泣き叫んだ場面を目の当たりにした旦那さんは“このまま娘を妻に任せておけない”と思って、隙を見て娘を抱いて寝室に“避難”した。警察が来るまで加護さんが入って来られないように、部屋の中から鍵をかけたのだそうです」

 加護の夫、ここでは仮にA氏としておこう。

 A氏と加護は、それぞれ自分の弁護士を呼び寄せた。2人の弁護士が姿を現したのは警察の到着から1時間ほど後のこと。部屋は警察官立ち会いの下、離婚法廷のようになった。

「旦那さんは鼻血を出した娘を病院に連れて行きたがっていましたが、加護さんの弁護士はOKしなかった。2人が言い合いになり、それを署員が“まあまあ”と間に入って宥める一幕もありました。結局、旦那さんは半ば強引に娘さんを病院に連れて行ったのです」(同)

 近くのクリニックで診察を受けた結果、幸いにも異常は見つからず、A氏は一旦、マンションヘと戻った。

 警察官や弁護士たちが加護から事情を聞いたりしている状況の中、興奮状態の加護に娘を預けることを躊躇したA氏は、両親に預けようと、部屋から娘と脱出したという。

 この騒動をA氏から聞いている知人が話す。

「Aさんはそのまま、自分の両親が住む長野県の別荘に向かったのです。2歳の娘を車に乗せ、関越道に乗った。折悪く、この日は関東地方に台風が接近中でした。雨が降り続き、強風に煽られる悪天候の中、本来なら2時間ほどで到着する道程が、この時は3時間もかかったと言っていました」

 2人は夕方に別荘に到着した。しかし、A氏はこの日、海外出張の予定が控えていたのだという。

「しかし、急に母親から離されたことや環境が変わったことで娘がぐずり出してしまった。それで結局、Aさんは旅程を1日ずらして長野に1泊することにしたようです」(同)

■離婚したい

 娘を奪い合う状況からお分かりの通り、A氏と加護の間では目下、娘の親権を巡って熾烈な離婚協議が進められている。

 2人がいわゆるできちゃった婚で結婚したのは2011年の12月。翌年6月には長女が誕生したが、幸せな時期は長くは続かなかった。昨年10月にA氏が出資法違反容疑で警視庁に逮捕されたのだ。

 その前にも2011年9月に、恐喝未遂容疑で逮捕されたことがあり、加護のイメージダウンは避けられなかった。

 A氏は国内だけでなく海外にも複数のレストランやバーを経営する企業役員という肩書を持つが、事件に暴力団関係者がかかわっていたことも事実で、結果的に加護は離婚止むなしの判断を下したのである。

「彼は11月18日に釈放されて自宅に戻りました。しかし、その前日に加護は娘を連れて奈良県の実家に帰ってしまった。ほどなく“芸能活動をするのに差しさわりがあるので離婚したい”と弁護士を通じて伝えてきたといいます」(同)

 加護はA氏が逮捕される3カ月ほど前に、自身を含む3人のガールズユニットを組んで芸能活動を本格的に再開したばかりだった。

「それも休止に追い込まれたことで、彼女もさすがに愛想が尽きたんでしょう。Aさんも“これ以上は迷惑をかけられない”と、その申し出を受けざるを得なかったそうです」(同)

 間もなく始まった離婚協議では、A氏は罪滅ぼしとばかりに、当初かなり譲歩を見せたという。

「娘を加護が育てることに同意し、さらに運転手付きの車や六本木の高級賃貸マンションの家賃も含めて毎月150万円を支払うということを提案した。逆にAさんが求めた条件は1つだけで、週に1度、必ず娘と面会する機会を作って欲しいというものでした」(同)

 あくまで芸能活動の再開を希望していた加護は、これらA氏の提案を一旦は受け入れ、娘とともに東京に戻ったという。時折、雪片が舞う昨年のクリスマスシーズンのことで、A氏は約束通りマンションを出てホテル暮らしを始めた。傍から見れば、この別居は離婚成立に向けた第一歩という形だった。ところが、

「この別居が却って夫婦の距離を縮めたのか、クリスマスや年末には3人で海外旅行に出かけるまでに関係は修復されていた。次第に加護にも愛情が戻ってきた様子で、いつしか“ホテルで生活するのは大変だから、家に戻ってくれば”と、Aさんを自宅に迎え入れたのです。Aさんは正月を家族3人で過ごせたと喜んでいました」(同)

■不倫相手の家

 しかし、この“復縁”は長くは続かなかった。3月半ばに、加護は再び娘を連れてA氏の元を離れてしまった。しかも、現在は消去されているものの、4月3日にはブログで“夫と別居し離婚協議中であることをご報告させていただきます”と表明したのである。

 収まらないのはA氏である。加護はA氏の元を去ってから、娘と共に奈良県の実家に生活の拠点を移していた。すると、A氏は5月1日に奈良県の家庭裁判所に娘の引き渡しを求める「家事審判申し立て」を行ったのだ。

 A氏の相談に乗る別の知人が振り返る。

「Aさんが裁判所に求めたのは2点です。自分を娘の監護者にすること、簡単に言うと子供を引き取って生活を共にしながら身の回りの世話をすることを認めて欲しいということ。もう1点は、娘を加護の元から自分のところに引き渡すよう決定を下してもらうことでした。その理由としてAさんが挙げたのが、幼い娘が養育される環境としては極めて劣悪であるというものでした」

 どういうことか。

「加護と娘が暮らす実家は、加護の実母が交際している妻子ある男性の持ち物だからという主張です。加護の母は、加護とは父親が異なる3人の子供とそこで暮らしている。その点を引き合いに出して、住んでいる家が不倫相手の物である以上、男性が心変わりをして、一家が追い出されるような事態も考えられます。そうなれば、Aさんの娘も路頭に迷うことになってしまいます。そういう男女関係の駆け引きなどに利用されるような不安定な場所は、住環境として相応しくないということです」(同)

 つまり、不倫相手とされる男性と暮らす祖母のもとで娘を育てることのマイナス面を訴えたのだ。

 A氏はこの申し立てに先立ち、加護の母親とこの男性の元を訪問して、2人の関係が子供にとって倫理的に不適切であると、厳しく抗議したという。

「でも、男性は“妻と離婚するつもりはない。仮に離婚をしたとしても、加護の母親と入籍することはない”と悪びれる様子もなく、Aさんに向かって大見得を切って見せたそうです。加えて、加護の母は入籍に応じないこの男性の態度が気に入らず、月に1度は激しいケンカをしているらしく、これらのことも申立書に書いたと聞きました」(同)

 何より不幸なのは、暴力団関係者と共に2度も逮捕された過去を持つ父親と、数多のスキャンダルにまみれた元アイドルの母親との間で振り回される、わずか2歳の娘である。

 とは言え、加護とA氏のバトルは始まったばかり。物言えぬ幼子を他所に、ジェットコースターのような離婚劇はまだまだ続きそうなのである。

週刊新潮 2015年6月4日号掲載

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