ファイトマネーは238億円! 「メイウェザー」と「パッキャオ」どちらが強いか?

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 アメリカで“世紀のボクシング対決”が発表された。47戦無敗で5階級王者のフロイド・メイウェザー(37)と、フィリピンの英雄にして6階級王者のマニー・パッキャオ(36)の一戦である。ときは5月2日(日本時間3日)、ところはラスベガス。気になるファイトマネーは……!

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 日本ではあまりなじみのない二人だが、彼らの凄さを伝えるには年収を紹介するのが手っ取り早い。

 米フォーブズ誌によると、メイウェザーの2014年の年収は125億円。スポーツ界で世界一の稼ぎだ。対するパッキャオは50億円で、スポーツ界11位に甘んじたとはいえ、2年前はメイウェザーに次ぐ第2位だった。

 そして、今回の対戦がいかに凄いかというのもファイトマネーで一目瞭然だ。

 2億ドル! つまり238億円である。

 これを6対4で分配、つまりメイウェザーが1億2000万ドル(約143億円)、パッキャオが8000万ドル(約95億円)受け取る。1年前、田中将大がヤンキースと契約した際の1億5500万ドル(約182億円)にも度肝を抜かれたが、あれは7年契約。メイウェザーらはたった1試合で、である。

 ちなみに、アメリカでボクシングの試合は“ペイ・パー・ビュー”という1番組70ドル(約8300円)程度の有料放送で視聴する。

「メイウェザーはこれまで視聴200万件超えを2度達成していますが、今回は300万件超え確実と言われています。会場のチケットは最も安い席で10万円からになりそうですが、これとて一般人には行き渡らず、VIPしか入手できないそうです」(スポーツ紙ボクシング担当記者)

■闘牛VS闘牛士

 この二人、キャラクターが実に対照的である。

「パッキャオは、“出稼ぎ大国”フィリピンにおいて、拳ひとつで何十億という大金を稼ぐ国民的英雄で、母国で国会議員も務めています。対するメイウェザーは内縁の妻へのDVで逮捕、収監されるなど、スキャンダラスなヒールとして受け止められています」(「ボクシング・ビート」前編集長の前田衷氏)

 ファイトスタイルも対照的で、

「メイウェザーはディフェンスとスピードの選手。あまり手を出さずにスマートなボクシングをするので、“観ていて面白くない”と言われることもありますね。一方、パッキャオは、ガンガン攻めて、相手を打ちのめすタイプです」(スポーツライターの渋谷淳氏)

 世界中のファンが熱望していたドリームマッチだが、“遅きに失した”との声も。

「2009年、二人の対戦が実現しかけたことがありましたが、その頃と比べると今の二人はピークを過ぎている。今回の対戦は、金額配分から察しがつくように、パッキャオ側が意欲的でした。彼は12年に2敗して衰えが見え始めましたし、13年に税金滞納が露見するなど経済的な困窮も指摘されています」(前田氏)

 さて、試合はどちらが勝ちそうなのか。

「パッキャオが攻めて、メイウェザーがかわす展開になる。言うなれば、“闘牛対闘牛士”です。つまり、パッキャオが勝つ確率は、闘牛が勝つ確率と似たようなものです」(先の記者)

 ごくまれに闘牛士の方が死ぬこともあるけれど……。

「ワイド特集 狭き門より入れ」より

週刊新潮 2015年3月5日号掲載

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