“御前会議”から外された「細野政調会長」

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「昨日の敵は今日の友」なんて、そう都合良くはいかないのである。

 2月6日、民主党本部で「総合選挙対策本部・役員会」なる会議が開かれた。岡田克也代表、蓮舫・長妻昭両代表代行、枝野幸男幹事長と、幹部が揃う中、なぜか姿を見せなかったのは、細野豪志政調会長。

「岡田さんがメンバーを絞ったんですよ」

 とは、党関係者。

「総合選対本部は選対委員会の上部会議で、10人以上の大所帯。なかなか意思決定がスムーズにいかないので、岡田さんは役員会で方針を決めていくことにしたのですが、海江田時代は役員に入っていた政調会長や幹事長代理を外し、代表、2人の代表代行、幹事長、選対委員長、参院議員会長の6人体制にした」

 あれ? 政調会長は選挙公約にかかわる主要メンバーだったはず……。

「要は“スリム化”という名の“細野外し”なんですよ。この日は、4月の統一地方選に向けた女性候補の支援策など、基本的な話に終始しましたが、来年夏の参院選が近づくにつれ、公認問題や維新との候補者調整といった重要案件も議題に上がる。岡田さんは、その実質的な“御前会議”から、細野さんを締め出したというわけ」(同)

 これに当の細野氏は、当惑しているという。

 政治部デスクの話。

「周囲に“自分のいないところで、大事なことが決められてしまう”と、零(こぼ)しているそうですよ。総合選対本部での議論は党の役員会に報告され、常任幹事会で正式に決まりますが、そこで細野さんが意見しても、方針を覆すのは難しい。このままでは、上の決めた方針に従うだけの“下請け業者”になりかねません」

 しばらく煮え湯を飲まされそうだ。

週刊新潮 2015年2月19日梅見月増大号掲載

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