「農協改革」でお手柄なら えっ! 「稲田朋美」総理の目

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 艱難(かんなん)汝を玉にす――公務員制度改革に続いて農協改革でもお手柄なら、ひょっとして日本初の女性総理候補かと永田町で囁かれているのが、自民党の稲田朋美政務調査会長(55)である。

 かつて女性総理候補として、小池百合子や野田聖子、小渕優子ら衆院議員の名前が浮かんでは消えた。彼女らは実績よりも人気先行だったが、稲田氏は人気よりも実績。第2次安倍内閣で公務員制度改革担当相に任命されると、幹部公務員の人事運用を官邸主導にする制度改革を断行した。

「公務員改革も難事でしたが、農協改革は難事中の難事です」

 と語るのは大手紙の政治部デスク。

「JA全中(全国農業協同組合中央会)の指導権、監査権を廃止する改革案に、当のJA全中や農水族議員が猛反対。稲田政調会長は統一地方選前に、農協改革の法案を取りまとめようとしています。赤坂の老舗洋菓子店『しろたえ』のシュークリームを手土産に根回しなどしていますが、依然として抵抗は根強い」

 政治評論家の浅川博忠氏はこう語る。

「稲田さんは、法案を成立させると大変な意気込みです。政調会長の任期は9月まであり、通常国会の会期中に法案が通れば、お手柄ということになりますね」

 で、次のステージは重要閣僚としての再入閣。

「弁護士として鍛えられているせいか、答弁が安定しています。女性の政治家はややもすると感情的になりがちですが、稲田さんは非常に冷静。外務相や財務相、経産相といった重要閣僚を率(そつ)なく務め上げれば、初の女性総理候補になっても不思議ではありません」(同)

 しかし、いかに実績をあげても、担いでくれる同志や子分がいなければ、総理の椅子はめぐってこない。

「安倍さんがキングメーカーになれるかどうかがカギ。派閥に戻ってオーナーになれば、稲田氏を派閥の総裁候補として推すこともできます」(先の政治部デスク)

 総理には実績は無論のこと、人望も必要不可欠。

週刊新潮 2015年2月12日号掲載

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