「混ぜるな! 危険」 現場が苦心惨憺した「サザン桑田」「長渕剛」 画面には映らなかった紅白「舞台裏」歌合戦(6)

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 2014年NHK紅白歌合戦。一年の締めくくりにふさわしいその年のヒットコンテンツを山盛りにした歌合戦以上に、面白い人間模様が垣間見られるのが毎年の楽しみ。

 今回、業界人にとって最もスリリングだったのは、“危険な2人”の共演だった。同じ舞台に立たせることがタブー視されてきた、サザンオールスターズの桑田佳祐(58)と長渕剛(58)である。その抗争の歴史は古い。そもそもの発端は、1983年、サザンのコンサートに長渕がゲスト出演した際にあった。行き違いで、長渕が前座扱いされたと怒り出したという。

「その5年後、長渕は主演ドラマで、劇中で流れるサザンの曲に対し、“そんなクソみたいな歌、消せ! 日本人なめくさったようなコノヤロー”というセリフを吐いて、桑田にあてこすります。それに対し、桑田は、『すべての歌に懺悔しな!!』の曲中で、〈クスリにゃ目が無いバカヤロ様〉〈TVにゃ出ないと言ったのに、ドラマの主役にゃ燃えている〉と長渕を暗に揶揄するような歌詞を作った」(芸能記者)

 これに長渕がブチ切れ、週刊誌上で“俺は桑田佳祐を絶対許さない”旨、宣言するに至った。まさに「混ぜるな! 危険」の“30年戦争”なのである。

 桑田の方は中継出演ながら、同じ番組での共演には違いない。今回、サザン出場の事前公式発表は一切なかった。

「長渕対策が一番の理由だったと見られています。2~3日前に発表してしまうと、長渕が“それなら俺は降りる”と言い出しかねない。NHKの苦心惨憺の調整が窺える」(芸能デスク)

 その一方で長渕にも好き勝手な振る舞いが見られた。ラストで出演者全員が『蛍の光』を熱唱するが、ステージのどこを探しても彼の姿が見当たらない。

「どうやら途中で帰ってしまったらしい。〈全員参加で〉のテーマを見事に踏みにじりました」(同)

「特集 画面には映らなかった紅白『舞台裏』歌合戦」より

週刊新潮 2015年1月15日迎春増大号掲載

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