老舗出版社が作る商業施設って? 有名作家に直接会える 神楽坂に登場した新業態ストア「la kagu」とは

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 10月10日、神楽坂にオープンした「la kagu(ラカグ)」は、昨今続々と開業する商業施設とはいさかか趣が異なっているようだ。

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 古くから花町として栄え、寺社や能楽堂、老舗の料亭が点在し、そこかしこに日本的情緒が息づく街神楽坂。一歩路地を入ればいまでも昭和の風情香る石畳の路地が残り、文豪に愛された旅館や黒塀のお茶屋が並ぶ。そんな神楽坂に外国人も惹かれ、多くのフランス人が集まることでもまた有名だ。

 東京メトロ東西線神楽坂駅、2番出口を上がった目の前に、日本を代表する老舗出版社新潮社と、上質なライフスタイル提案で定評のあるサザビーリーグが手を組んだ異色の商業施設「la kagu」が誕生する。

 もともと新潮社の倉庫として建てられた建物を、昨年歌舞伎座の設計も担当した建築家隈研吾のデザインで改修。昭和40年代に建てられた年季の入った倉庫からのびる壮大で美しい大階段が、ひときわ目を惹く。
二階建て約962平米のスペースにはファッション、カフェ、ブックスペース、レクチャールームなどが入る。

出版社が商業施設を作る意味

 なぜ出版社が商業施設を? と誰もが興味をひかれるだろう。新潮社の佐藤隆信社長はその意義をこう語る。

「上質なアパレルや生活雑貨を扱うサザビーリーグさんと、良質な本の出版を目指している当社。業界は違えども、考えている方向性は同じです。衣食住に知を融合させた大人のライフスタイルを提供してゆきます。歴史ある神楽坂という場所で地域との連携を深め、さらなる街の賑わいに寄与してゆけたらとも考えています」

「la kagu」のアパレル、雑貨などの各ショップにはブックディレクターが厳選した書籍が並べられ、また作家が雑貨や衣料などの商品について自由に書いた原稿も並び、「衣食住+知」というコンセプトが隅々まで浸透しているのが伺える。また2階にはレクチャースペースが設けられ、文化の発信基地としての役割も担ってゆく。

有名作家に直接会える

 レクチャースペース「soko」では新潮社の主催で作家や漫画家、芸術家の出演するトークショーやワークショップが開催される。オープン時に公開されているイベント一覧には、よしもとばなな、宮部みゆき、角田光代、蜷川幸雄、平野啓一郎、ヤマザキマリ、祖父江慎、村上隆など、豪華な出演陣が並ぶ。前売りチケットは早くも売り切れ続出で、ファンにとっては見逃せないスペースとなりそうだ。

 隈研吾は神楽坂を「歩いて楽しい、東京で唯一と言ってもいいウォーカブルな街」と評する。「la kagu」の登場で神楽坂を歩く理由がまた一つ出来たようだ。

la kagu
オープン日:2014年10月10日(金)
店舗構成:ファッション、生活雑貨、家具、カフェ、ブックスペース、レクチャールーム
営業時間:ショップ 11:00~20:00、カフェ 8:00~22:00(21:30 L.O.)
住所:東京都新宿区矢来町67番地

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